「熟成肉」人気上昇も基準バラバラ、実態は
お肉を寝かせることでうま味が引き出されるという「熟成肉」。健康志向などを背景に人気が高まっている。一方で熟成期間など店によって基準にばらつきがあり、東京都が初めて調査を行った。その実態とは…?
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熟成肉とは、牛肉を一定期間寝かせてうま味を引き出したもの。近年、アメリカ発のステーキレストランなどが増えたこともあり、人気が高まっている。
実はこの熟成肉、熟成期間や管理方法などの基準が国で定められていない。つまり現在は、事業者に管理上でのルールが委ねられている。
そのため東京都は昨年度、食肉処理や販売を行う11の事業者に調査を行った。
まず熟成期間において、事業者によって14~100日と大きな違いがあることがわかった。また、カビの生えた肉の表面を取り除くトリミングの作業で、排除する肉の厚さが事業者ごとに異なることも判明。
さらに調査では、熟成肉を「生食できる」という誤った認識を持つ事業者や、十分に加熱せずに食べると食中毒を引き起こす可能性のあるリステリアの菌が、肉の表面から発見された事業者が2つあることがわかった。
ただこれまでのところ、どの事業者からも食中毒などの報告は上がっていないという。
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東京・港区のステーキ店「旬熟成」では、熟成肉をどのように管理しているか見せてもらった。熟成庫の中に入ると、つるされた肉には白いシートが。使用していたのは、明治大学などと共同開発したという熟成を促進させるための「エイジングシート」だった。
これまで100日ほどかけて熟成させていたが、その3分の1の期間に短縮することで、肉を腐らせることなく、熟成させることができるという。
さらに、カビが付着し、食べられない部分を取り除くトリミングの作業では、一切れ切るごとに、アルコール消毒をしていた。肉に付着した菌の検査を定期的に行うなど、衛生管理に努めているという。
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それぞれの事業者のルールで、管理・提供される熟成肉。人気が広がり、需要が高まる中、基準が定められていないことに警鐘をならす専門家もいる。
日本食品衛生協会・小久保彌太郎さん「妊娠した方とか、免疫不全の方がそれ(リステリア)に感染すると、死亡につながる。熟成肉として製造加工する場合の温度や水分活動とか、(国が)安全性を見越した定義付けをちゃんとして、それに基づいて作らないと危険性は伴うと思う」
東京都は事業者に対し、低温管理の徹底や十分な加熱をして提供するなど注意を呼びかけている。
「出典元」:© Nippon Television Network Corporation
http://www.news24.jp/articles/2018/03/22/07388669.html
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最近になってもまだまだこんなニュースがありますね。。
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